一鳥恐れて全鳥に怯えるいっちょうおそれてぜんちょうにおびえる

恐怖のあまり、その対象と似たものまでも恐れるようになってしまうことのたとえ。

ルグディール大陸に生息する、猛毒を武器に使う「殺人鳥」として知られるルグディールドクヨウサイチョウを恐れるがあまりに、他の鳥全てが恐ろしく見えるようになってしまった、の意から。

現地のルグディール族ではなく、レゴールの言葉。ルグディール大陸を侵略しようとしたレゴールが、この小鳥によって大量の死者を出し、軍全体が恐慌状態に陥る、ということが頻発したことから、使われるようになった。


『毒使いの達人 ─ ルグディールドクヨウサイチョウ』(ペザ・イークルン)より一部抜粋

小鳥から逃げてアルナディールの群れのせいにする」という言葉がある。セレンディール文明誕生以前の話だが、ルグディール大陸侵略に向かったレゴール軍が、ルグディールヨウサイチョウのせいで大量の死者を出し、手も足も出ないために恐慌状態に陥り、撤退するということが頻発した。この際、「小鳥を恐れて撤退した」などとはとても言えないので、アルナディールという最強の巨大肉食獣が、群れをなして襲ってきた(これも嘘で、アルナディールは単独行動の生物)と吹聴したことを、ジャーナリストが暴露して、笑い者になった・・・・・・という実話が由来だ。笑えるが、この小鳥の恐ろしさがよく伝わるであろう。


訳注

アルナディール:ルグディール大陸に生息する、全長20mほどになる超大型肉食獣。古代から、強さや勇猛さの象徴として、武器や防具、建物の装飾、絵画などの題材とされてきた。


参考文献

『毒使いの達人 ─ ルグディールドクヨウサイチョウ』(ペザ・イークルン)

『生物種類別ことわざ辞典「ヨウサイチョウ」』(ディレル・アーティ)

『生物種類別ことわざ辞典「アルナディール」』(ディレル・アーティ)


Facebooktwitterlinkedininstagramflickrfoursquaremail
同じタグの他のことわざ