レルンに見張りをさせるれるんにみはりをさせる

そのことについては向いていない人に、仕事を任せてしまうこと。ただし、任された人が「無能」なのではなく、指示した側の能力を疑う言葉として用いる。

レルンはのんびりとしているが、最大最強の陸上捕食者レムールに唯一、個体で対抗出来る強者である。ヴァルードなどは眼中にもない。それ故に、恐れる相手がいないことから、敵を察知する能力には欠ける(というより必要ない)ので、見張りには向いていない、の意から。

マネジメントについての話題で、たとえとしてよく用いられる。


訳注

レルン:陸上最大級の草食性動物。良質の毛が採れるため、古代から飼育されてきた。レルンとレムンは、極めて緊密な共生関係にあることでよく知られている。レムンがレルンの幼獣の世話をしてやったりする代わりに、レムンがヴァルードなどの天敵に襲われると徹底的に戦うため、この関係に関連した神話や民話、ことわざなどが多い。信頼関係を築けば人間もレムンと同様に守ってくれるため、「守護者」とも呼ばれる。

ヴァルード:巨大な牙と敏捷な動き、獰猛さで恐れられる大型の肉食獣。

レムール:「野獣の王」と呼ばれる最大最強の捕食者で、古代より多くの神話や伝説、民話などでその強さを称えられてきた。個体数は非常に少ないが、遭遇すれば死は確実と言われ、「絶対の死」の象徴にもなっている。実際、レムールに滅ぼされた民族や村なども実在する。レムールには気品や気高さといったイメージもあり、王族や貴族の紋章などにもよく用いられていた。


参考文献

『生物種類別ことわざ辞典「レルン」』(ディレル・アーティ)


類義・対義

類義:「ボフリに調停役を任ずる」(ルクトレス)

対義:「レムンの耳を借りる」(ザヴァール族)


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