ミームの爪を見ずみーむのつめをみず

見ればわかるはずのことがわからないこと。見た目に騙され、危険に気づかないこと。

「ボフリの牙を侮る」が侮蔑的な意味でしか用いられないのに対し、こちらは「まぁわからなくもないが」というようなやや共感的なニュアンスがある。

ボフリは、牙だけでなく、顔つきからして猛々しいので、これを侮るというのは、愚か者としか言いようがない。

ボフリは牙だけでなく、顔つきからして猛々しいので、これを侮るというのは、愚か者としか言いようがない。それに対してミームのほうは、丸っこい体型にモフモフの体毛、大きな耳に翼のような太い腕など、ユーモラスな雰囲気があり、なかなか可愛らしいので、実はその太い腕から繰り出される爪の一撃が、人間の頭部を吹っ飛ばす程、恐ろしいものであるとしても、気付かないのはまぁ、仕方ない・・・・・・とはいえ、見れば爪のデカさ、その太い腕がどれほど強靱な筋肉を持っているかは一目瞭然なので、やはり、ミームの恐ろしさがわからないのは愚か者であると言われても仕方がない、というやや複雑なニュアンスを持つ言葉。


訳注

ミーム:知能が高く、巨体ながら丸っこい体型にモフモフの体毛にフカフカな大きい尾、翼のような太い腕など、ユーモラスな雰囲気があり、可愛らしく魅力的な動物だが、その太い腕から繰り出される爪の一撃は、人間の頭部を容易に吹っ飛ばす程、恐ろしい力を秘めている。野生ではかなり危険だが、幼獣の頃から人間に育てられれば非常によくなつき、また、なついた相手を守るので、かつてはペットやボディガードとして飼育する貴族や富裕商人もいた。見た目の可愛らしさと、実際の危険性とのギャップについて表現したことわざや物語が多い。

ボフリ:大型の水棲生物。肉食性で、ソウコウリディンなどを捕食する。巨大な牙が特徴的。非常に気性が荒く、古から漁師やダイバーに恐れられており、「気性が激しい」「凶暴」「乱暴」の代名詞的存在となっている。良くも悪くも「(性格や信念などが)変わらない」ということのたとえとして用いられることが多い。


参考文献

『生物種類別ことわざ辞典「ミーム」』(ディレル・アーティ)

『生物種類別ことわざ辞典「ボフリ」』(ディレル・アーティ)


類義・対義

類義:「ボフリの牙を侮る」(ヴェリアート)


Facebooktwitterlinkedininstagramflickrfoursquaremail
同じタグの他のことわざ