ボフリの牙ミーリィに届かずぼふりのきばみーりぃにとどかず

大き過ぎて役に立たないこと。目的に合った道具を使え、という教え。

レスターンの職人たちの間でよく用いられる言葉。

海の乱暴者、ボフリの巨大な牙は人間など、それなりに大きな動物には恐ろしい武器だが、小さなミーリィには大きすぎて全く役に立たず、ミーリィの群れには為す術もなく食い荒らされてしまうことから。


訳注

ボフリ:大型の水棲生物。肉食性で、ソウコウリディンなどを捕食する。巨大な牙が特徴的。非常に気性が荒く、古から漁師やダイバーに恐れられており、「気性が激しい」「凶暴」「乱暴」の代名詞的存在となっている。良くも悪くも「(性格や信念などが)変わらない」ということのたとえとして用いられることが多い。

ミーリィ:群れで獲物を襲う水棲生物。背びれが鋭い刃状になっており、上から下に弧を描くように切りつける。そして、パクッとあいた傷口に、群れで一斉に飛び込んでいき、獲物の体内に生きたまま侵入して中から食い荒らすという恐るべき生態から、古代より人類に忌み嫌われてきた。実際にミーリィの犠牲となった人間の数はそれほど多くないとされているが、数は少なくともその死に様があまりにも壮絶であることから、犠牲となった者の身内などの憎悪は激しく、また、それを伝え聞いた人々もまた同様に、ミーリィを恐れ、嫌悪するようになる、などの悪循環がかつてはあった。そのため、ミーリィに関しては基本的に、ネガティヴな言葉や民話、神話などがほとんどである。


参考文献

『生物種類別ことわざ辞典「ボフリ」』(ディレル・アーティ)

『生物種類別ことわざ辞典「ミーリィ」』(ディレル・アーティ)


類義・対義

類義:「小魚を銛で仕留める」(ニール族)

類義:「鳥避けに竜の顎を振るう」(ルグディール族)


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