クルムの足くるむのあし

やる気がない様子。

「クルムの足みたいな感じだな」といえば、「気が乗らないらしいな」という意味合いになる。ただし、ニュアンスとしては緩さがあり、苛立ちを込めて「やる気ねぇのか?」というような場合には使わず、「やれやれ仕方ないやつだな」とか、「大丈夫かい?」というような場合に用いる。

クルム類の後ろびれ(尾びれの前にあるひれ)が、申し訳程度についているというか、くてっとなっていることから、「やる気がない」というようなイメージに結びついたと思われる。クルムからすれば失礼極まりないが、彼らはそんなことで怒ったりはしないだろう。

普段からやる気のない怠惰な者には用いない。

なお、クルム類の後ろびれを、「足」と呼ぶ慣習のある民族が多い。特定の地域だけでなく、世界中で見られる。


訳注

クルム:小型の水棲生物。尾びれの前にある大きなトゲ(クルムトゲ)が特徴。丸っこい体型につぶらな瞳、性質は穏やかで知性も高く、好奇心旺盛で人にもよく馴れる上に、種ごとに非常にバリエーション豊かな模様・色彩を持つため、古代から親しまれてきた。熱烈な愛好家が多く、「クルムの集い」なる世界的なクルム愛好組織があるほど。


参考文献

『生物種類別ことわざ辞典「クルム」』(ディレル・アーティ)


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