絵のみ見て花に狂うを嘲笑すえのみみてはなにくるうをちょうしょうす

浅い理解(ある側面からだけ)で物事を理解した気になることを戒める言葉。

この「花」とは、リューレリーという、非常に美しく、また、美貌、若さを得られる代わりに精神を狂わされるという性質を持つがゆえに、「狂花」「生贄花」「想い殺し」「狂選香」など、様々な名で呼ばれ、非常に多くの神話や伝説、文学に登場する花のことを指す。

この花は確かにその見た目だけでも人を惹きつける美しい花ではあるが、それだけで人を狂わせているわけではない。香りはその見た目以上に魅力的なもので、これを嗅いで離れられなくなってしまう者も多く、力づくで引き離さなくてはならないほどである。人間だけでなく、ミレムやレムンなども同様で、リューレリーの前で餓死していることも多い。

しかしこの花の最も魅力的で、しかし恐ろしいのは、上述の「美貌、若さを得られる」性質である。これを目の当たりにすれば、老化に苦しむ人、若さを失って行くことに絶望している人などは、どれほど、危険であるかを聞かされていても、この花に夢中になってしまうであろう。実際、そうした悲劇ゆえに、「狂花」「想い殺し」「生贄花」など、数え切れないほどの名で呼ばれ、恐れられてきたのだ。

故に、「絵」だけを見て、この花に狂う人を嘲笑うのは、思慮の足りない人間であると思われても仕方がない。

なお、「絵」を「写真」「映像」「書物(文章)」などとも言い換えて用いる。

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