レムールを観察するれむーるをかんさつする

不可能なことのたとえ。深刻な言い方ではなく、やや冗談めかして使う。

レムールは個体数が非常に少なく、研究者といえども、生涯に一度も姿を見ることが出来ない者も多いほどであることから。

レムール研究者の間では普通に使われていたが、ユリル・ディーレンの『樹刻師』(世界横断都列車文庫版)に付されたレムール博物館による解説文で紹介されて広まった。


訳注

レムール:「野獣の王」と呼ばれる最大最強の捕食者で、古代より多くの神話や伝説、民話などでその強さを称えられてきた。個体数は非常に少ないが、遭遇すれば死は確実と言われ、「絶対の死」の象徴にもなっている。実際、レムールに滅ぼされた民族や村なども実在する。レムールには気品や気高さといったイメージもあり、王族や貴族の紋章などにもよく使われていた。

『樹刻師』:レゴールの文豪ユリル・ディーレンの代表作。ザヴァール族の樹刻師を目指す少年ナルードと、レムールの出会いを描いた傑作で、大ベストセラーとなり、幾度も映画化されている。『樹刻師』を読んで(あるいは観て)、レムール研究者になった人も多い。


参考文献

『樹刻師』(世界横断都列車文庫版 / ユリル・ディーレン)

『レムール ─ レムールを見ることに生涯をかけ、レムールを生涯一度も見なかった男の話』(リーズ・ヴァナー)

『ゴード・イルヤ探検日誌』(ゴード・イルヤ)

『レムール追跡者たちのノート』(ノート博物館)

『生物種類別ことわざ辞典「レムール」』(ディレル・アーティ)


類義・対義

類義:「ボフリを手懐ける」(レクール族)

類義:「ボフリと和解」(ルウェイン)

類義:「石をこねる」(レスターン)

類義:「水を編む」


Facebooktwitterlinkedininstagramflickrfoursquaremail
同じタグの他のことわざ