見た目や噂などによる偏見で、誰かを悪者にしていることを戒めるルグディール族の言葉。自分自身でしっかり判断せよ、という教え。
グムーヴは、有毒生物であることから、非常に厄介で危険な生物であるとして嫌われてきたが、実は人を殺すことはない。死人が出ることもあるが、それはその人がグムーヴを食べた(または拷問などにより食べさせられた)からであって、「グムーヴが殺した」のではない、の意から。
セレンディール文明創始者ラヴェニールを主と定め、その後継者であるラックを生涯、守り通したことで知られる伝説のルグディール族長ゼルディールの生涯を描いた名著『守護者』(著者:レクト・ヴェルーフ)の作中で、ゼルディールが、当時まだ少年であったラックがグムーヴを目の前で見て思わず嫌悪の声をあげてしまったときに、この言葉と意味を伝え、ラックが己の偏見を恥じる有名な場面がある。本作品により、ルグディール族以外でも一般的に知られる言葉となった。
参考文献
『生物種類別ことわざ辞典「グムーヴ」』(ディレル・アーティ)
『守護者』(レクト・ヴェルーフ)
『拷問に使われた生物』(ナーザ・ネルム)
類義・対義
対義:「ボフリの獰猛さは見ればわかる」(ヴェリアート)