ムーフィの眉に関心寄せてミレムの尾に関心寄せるむーふぃのまゆにかんしんよせてみれむのおにかんしんよせる

人は、身近なものの素晴らしさには気付かない、の意。本質を見抜く力がない、という意でも用いられる。

ムーフィは、尾を瞬時に膨らませる能力を持っており、天敵に捕らえられ、飲み込まれかけた時に尾を数倍の大きさに一気に膨らませ、喉を詰まらせるという特技を持っている動物であり、ミレムは人間以外の動物では唯一、「眉毛」がある。

つまり本来は、ムーフィは尾が、ミレムは眉こそが関心を寄せるべきものであるのに、実際にはそれが逆転してしまっており、ただの「眉のような模様」でしかないムーフィの「眉毛」を、「ふさふさしていて可愛らしいだけ」のミレムの尾に人は注目してしまう、ということを嘆いている言葉。

なお、このことわざで例示されている「ムーフィの眉毛」とは、目の上にちょうど眉毛のような配置で模様が入るティルトレーズコウザンムーフィが由来であろうとされている。


訳注

ムーフィ:小型の草食動物。全身がフカフカの毛に覆われていることから、ケダマとも呼ばれる。攻撃性皆無と言っていいほどに、大人しい性質。捕食動物に捕まって飲み込まれそうになると、尾を瞬時に数倍の大きさに膨らませ、喉に詰まらせてたまらず吐き出させる、というユニーク且つ平和的な防御手段を持っていることから、この生態に関連した諺や格言が多い。毛の有用性などについて称えられる一方、(飼育下では特に)ほとんど何も気にしないような振る舞いに見えるため、良くも悪くも物事に無頓着であることの表現としてよくことわざや民話などで登場する。

ミレム:地球で言えば、小型の類人猿に当たる生物。知能は非常に高く、人にもよくなつくことから、古代より愛玩動物として飼育されてきた。ミレムの雄は、群れのボスを決める戦いを、直立しての走行による競争にて行う。これを「ミレム走り」と呼ぶが、この走る様子が人間を連想させることもあって非常に可愛らしく、古くから民話やことわざ、絵や歌など、様々な表現形式で親しまれてきた。


参考文献

『生物種類別ことわざ辞典「ムーフィ」』(ディレル・アーティ)

『生物種類別ことわざ辞典「ミレム」』(ディレル・アーティ)


類義・対義

類義:「身内の褒め言葉より詐欺師のおだてを喜ぶ」(レゴール)


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