竜禍恐れて自死を選ぶりゅうかおそれてじしをえらぶ

不合理、不条理なこと。未知の事物に対する恐怖。

「竜禍」とは、その名の通り、竜による災禍のこと。人類史上、最大の悲劇と言われる災害の一つとして特に有名なのが、レゴールだけでも推定一億人以上、世界では三億人以上もの犠牲者を出したもの。一般に「竜禍」といった場合は、このレゴールの悲劇を指す。

「竜禍」の「対象者」になると、髪一本すら残さず、完全に消滅させられる。何より恐ろしいのは、それがいつ、訪れるかわからないことである。その為、「消滅する日」がいつ来るかという恐怖で追い詰められ、自殺する者が相次いだ。

「死」を恐れて死ぬ(それも、「竜禍」は突然、消えるので苦痛は恐らくほとんど無いと思われるのに対して、自殺は苦痛を伴うにも関わらず、自殺を選ぶ人が多発)という、不合理に感じられる現象が多発したことで、「死」について論じる場合には、必ずといってよいほど取り上げられるようになり、「竜禍恐れて自死を選ぶ」という言葉も一般に使用されるようになった。

否定的な意味では用いない。同情を含んだ「何故?」というニュアンスで用いられることが多い。


参考文献

『自殺研究』(ラーナル・サイザ)

『竜禍』(ヴィーレ・クレグディール)


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